付加価値を追加した自動化アプリケーション装置に注目
タイハイベックスがMETALEX2022に出展。会場には、約86,000名の来場者数が集まり、注目を集めた。
本稿では、展示内容およびハイライトについて紹介していく。
各種製品の製造工程における、自動化・半自動化に貢献するソリューション装置の提案を得意とするタイハイベックス。同社で取り扱っている代表的な6メーカーの製品を組み合わせた最新の自動化アプリケーションを展示した。2019年の展示品よりも、センサーやカメラなどの付加価値的な機能を追加している装置が多いのが特長である。
<製品展示した代表的メーカー>
・HIOS(ハイオス)
・JANOME(ジャノメ)
・ヤエス軽工業
・ジャパンユニックス
・MELTIO(メルティオ)
・TAEHA(テハ)
<主な展示ソリューション>
■ピック&プレイスとネジ締めアッセンブリシステム
製品組合せ:JANOME JR3303 +HIOS BLFQ5000 +NACHI MZ07
■リアルタイムモニタリング機能付きはんだ付けロボット
製品組合せ:JAPAN UNIX UNIX-DF304S
■カメラ制御付き塗布ロボットシステム
製品組合せ:JANOME JR3304 +TAEHA PCP-150+Cognex AS200
■トルクモニタリング付きねじ自動圧送ねじ締めシステム
製品組合せ:JANOME JC-3+ HIOS PGFQ5000
■ツインテーブル基板分割機
製品組合せ:JANOME JC-3
■コンフォーマルコーティング装置 製品組合せ:JANOME JC-3+TAEHA SDV200
■ツインテーブルねじ締め装置
製品組合せ:JANOME JR3353T+ HIOS BLFQ7000
■テープ/ラベル/フィルムディスペンサー
製品組合せ:ヤエス軽工業
新製品:金属3Dプリンター&
電動ドライバーポカヨケシステム
特に展示のハイライトとして注目を集めたのが以下2つの製品ソリューションだ。
■MELTIO(メルティオ)製 金属3Dプリンター
METALEX2022をきっかけに取り扱いを開始した製品。
スペインの金属3Dプリンターの専業メーカーで、同社が特許を持つマルチレーザー技術を駆使して、一般的な金属ワイヤーを使用したステンレスやチタンなどの様々な金属材料による3D造形が可能。コンパクトでデザイン性の高さも特長。
レーザーユニットだけでの使用も可能。多関節ロボットに実装することで、大型でより複雑なワークを造形する装置として活用もできる。
▲MELTIOレーザーユニットとロボットを組み合わせた装置例
■ HIOS(ハイオス)電動ドライバーBLG-BC2ポカヨケシステム
タイのモノづくり現場でも導入実績が多いハイオス製電動ドライバーと連動させた、ねじの閉め忘れや緩みを防止するポカヨケシステム。
タイハイベックスがBLG-BC2の機能を応用して開発した装置である。
専用のコントローラーに最大4つのチャンネル設定が可能。
求められる品質基準が上がっているタイで
顧客目線の導入しやすいソリューションを提供
今回の出展背景およびコンセプトについて、射場Directorはこう語る。
「タイの車載関連部品の市場において、年々求められる品質レベルが上がってきています。今後EVの製造も増えてくると予測される中で、部品精度の向上・安定は避けられない課題になってくるでしょう。
当社は、製造工程の自動化・半自動化を助けるロボットアプリケーション(ねじ締め・塗布・はんだ・基板分割)のコーディネートを得意としています。性能の高さはもちろんのこと、必要な機能を搭載し、費用対効果の高い導入しやすい実用的な装置でなければお客様の課題解決にはなりません。品質の向上や安定だけでなく、省人化やヒューマンエラー削減・タクトタイム短縮など、各お客様の課題にあわせた適切なソリューションの提案を心掛けています」
展示会で紹介したデモ装置をはじめ、お客様の課題にあわせたソリューションのデモテストは随時受け付けている。