今回はIoTの基本的な考え方と、製造現場において重要なことについてお話しします。
これまでの製造設備は、図のように1台の設備の中でネットワーク接続が完結しており、多くの企業では、設備のネットワークが社内のネットワークには接続されていませんでした。すでにある既存の設備をネットワークに接続するには、かなりの時間と費用が必要とされ、負担が大きかったのです。
しかし近年のIoT技術の進歩により、個別のセンサーをネットワーク(さらにはインターネット)に接続することが、安価で容易にできるようになってきました。そこで、設備全体を社内ネットワークに接続するのが難しいのなら、いくつかの個別のセンサーやコントローラだけでも社内のネットワークに繋ごう、という動きが活発化しています。これをすることにより、どうしても欲しい情報を社内ネットワークで得ることができるようになります。
どうしても欲しい情報とは、いつ、どの製品を、何個生産し、不良数はどれだけであったか、どれだけの時間を要したか、などです。これらの情報を自動的に取得して分析することにより、真の稼働状態はどうであり、真の問題は何か、を定量的にとらえることができ、効率的に改善を進めることができるようになりました。また、設備劣化の予兆をつかむことで、事前にメンテナンスをすることも可能になってきました。これらが、IoT化を進めたときに得られる成果です。
次回は、IoT化による成果の事例について説明をしたいと思います。
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