前回、「Lean Manufacturing = TPS + VSM + 継続的改善の確立」という話をしました。今回はこのうちVSMに焦点を当てて話をします。
VSMとはValue Stream Mappingの頭文字をとったものです。TPS(トヨタ生産方式)でも似たような分析方法があり、「モノと情報の流れ図」と呼ばれています。
そもそも、原材料から完成品までを一貫生産で作ることができれば、「非常に効率の良い作り方」ということになりますが、実際にこれを実現することは設備等に様々な制約条件があるため困難です。そのため実際には、連続生産とロット生産を組み合わせた作業となっています。この状態を図表に示したものがVSMです。ここには、モノの流れ方と停滞の度合い、更に情報の流れが書かれています。
停滞の度合いは工程間の仕掛量として表現されます。仕掛量が少ないということは、スムーズな生産・ムダの少ない生産ができているということになります。
ですから企業では仕掛を減らそうとしているのです。しかしながら、単に「減らせ!」といって減るものではありません。減らすためには、もっと連続生産を増やすとか、小ロット生産をする、こまめにモノを動かす、などの改善をしなくてはなりません。これには物理的な改善(モノの作り方の改善)が必要になります。
この時、どのような方向で改善をすべきかの手がかりになるのが現状のVSMです。それを基に、クリアすべき制約条件を明らかにして、将来のVSMを作成します。これによって、どこをどう変えるのか 社内でイメージの共有化を図ることができます。
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