第6回目は「平準化」です。TPSは優れた生産方式ですが、あらゆる製品・生産量に対して効率良く作れるわけではありません。そこで平準化が導入されています。
自動車の組立ラインは混流生産で、1本のラインに色々な車種が流れます。通常は一定期間(一般的に1ヵ月)、1日当たりの生産台数、生産車種やグレードの割合を固定します。これにより、生産効率が最大になるような人員配置を1ヵ月続けることができます。これは量の平準化です。
自動車生産には順序の平準化もあります。同一の車種やグレードを連続して流さず、なるべくバラバラに投入することで、ライン内での工程負荷変動を最も少なくすることができます。
平準化を行なうことで、組立において最もラインバランスロスの少ない作り方を実践できます。また工程間の仕掛を減らすこともできます。
組立工程では大きなメリットがあるため、一般的に平準化が導入されています。これができる大きな理由は、組立工程には段取り替え(品種切り替え)が無いためです。工数の大小はあっても、部品さえ用意があれば、どんな車でも組み立てることができます。
加工工程では、機械の段取りが必要なため、小ロット生産がどこまでできるかが平準化のカギになります。小ロット生産ができるということは、段取り時間が短いことを意味します。段取り時間の短縮については、別のところでお話をします。
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