第7回目は「プル生産」です。プル生産により、作りすぎのムダをなくし、工程間仕掛を減らすことができます。
プル生産は、引き取り生産方式とも呼ばれており、部材が使用されたら(引き取られたら)次の生産を開始することを言います。対照的な言葉として、プッシュ生産があります。
第1工場、第2工場、第3工場を通って完成する製品があるとき、生産管理はどのように行なわれるでしょうか? 皆さんが想定するのは、第1工場に生産計画①が、第2工場に生産計画②が、第3工場に生産計画③が生産管理部から出されるというものではないでしょうか。この方法はプッシュ生産方式といい、通常のMRPの運用の形になります。
これに対してプル生産方式では、生産計画は最終工程である第3工場にしか出されません。第3工場では生産に必要な部材を第2工場からプル(引き取り)します。第2工場では部材が引き取られたことがトリガー(引き金)となって、生産を開始します。この生産に必要な部材は第1工場から引き取ってきます。第1工場は引き取られたことがトリガーとなって生産が開始されます。これがプル生産方式です。
プル生産方式では、引き取りをトリガーとして生産を開始することにより、工程間の仕掛を細かく管理することができます。よって、作りすぎのムダを減らすことができます。しかし、プル生産を実現するためには、トリガーとしてカンバン等の仕組みが必要になってきます。カンバンについては、改めて説明いたします。
<Web相談会(無料)のお知らせ>
「リーン生産方式とTPS」の掲載に関連して、経験豊富な寺田コンサルタントが読者のお悩みを ヒアリングし、解決に向けてアドバイスいたします。
下部のお問合せフォームよりお申し込みください。
JMACタイランドは、同地で10年以上のコンサルティング実績を有します。