日本を代表する工作機器・ロボットメーカーであるファナックと、北川鉄工所は幅広い製品領域でのソリューション連携を行っています。双方タイに拠点を構えていることもあり、タイ・東南アジアでの取り組みはより活発化しています。
今回はその中でも、タイ・東南アジアを中心に導入実績と需要が増えているファナックのロボドリルと北川鉄工所の円テーブルを組み合わせた加工ソリューションについて、その強みや特長をファナックタイの青山氏と共にご紹介していきます。
ファナック株式会社は、NC・サーボ・レーザからなるFA事業とロボット事業およびロボマシン事業を展開する工場の自動化設備に特化した世界トップシェアメーカーです。
「CNC工作機械×ロボット」、「ロボマシン×ロボット」などのFA・ロボット・工作機械それぞれのソリューションとサービスを連携させた独自ソリューション『one FANUC』を強みに、世界に270カ所以上のサービス拠点を持ち、市場規模を拡大し続けています。
タイ現地法人ファナックタイは、タイ国内向けにファナック製品の販売とアフターサービスを提供しています。弊社キタガワトレーディング(タイランド)は、同社の工作機器・ロボットどちらの事業部とも古くから継続的に連携を進めており、タイにおいても重要なソリューションパートナーです。
ファナックの小型切削加工機ロボドリルの高性能仕様「α-DiB ADV Plusシリーズ」専用の円テーブルとして開発されたのが、ローラギヤカム傾斜NC円テーブル「RKT500 / 600」です。
コンパクトサイズながらΦ 500~Φ600の大型ワークが載せられる傾斜と回転の2軸を備えた円テーブルは業界でもあまり類がなく、北川鉄工所の技術力が活かされた製品の1つです。
ロボドリルの優れた性能と、2軸回転の円テーブルを掛け合わせることで大型ワーク加工の工程集約を実現し、生産性向上に貢献します。
【NC円テーブルRKT500/600の特長】
✔ 大型のアルミワーク加工や軽切削に最適
✔ 30番MCで大型ワークの多方面加工を実現
✔ ローラギヤカム機構により長期間安定した精度を維持
✔ 傾斜、回転の両軸ともに回転動作あり
✔ コンパクト設計ながら高い剛性
✔ ロータリージョイントが最大11ポート搭載(油空圧10ポート+クーラント1ポート)
■適合機種
RKT500:ロボドリルMサイズ以上
RKT600:ロボドリル「α-D28LiB5ADV Plus Y500」
■最大対応ワークサイズ
RKT500:Φ500×H270mmに対応(高性能仕様機 ハイコラム300mm時)
RKT600:Φ600×H320mm(高性能仕様機 ハイコラム300mm時)
RKT500が好評をいただき、業界でも支持されたことから2024年11月により大きなサイズのワークに対応する機能的にも改良を加えたRKT600が発売となりました。
ロボドリル専用の円テーブルは他メーカー製もあるものの、タイ・東南アジアでは現地にサービス拠点があることから、kitagawa製円テーブルを選択肢として選んでいただくケースは増えています。
実際に、ファナックBT30番MCと北川鉄工所の円テーブルの組み合わせは世界的にも導入実績が多く、タイでも多くのお客様から定評があります。タイにおいては、ロボドリルと傾斜NC円テーブル TTシリーズを組み合わせた実績が最も多く、時計やカメラなどの精密部品加工の現場で多数導入いただいています。
今回のRKTシリーズに関しては、現場ユーザー目線での使いやすさが考慮されているのもポイントです。例えば、ロータリージョイントのポート数を11ヵ所(油空圧10+クーラント1)搭載しているので、段取り替えや調整など取り回しがしやすい設計になっています。また、円テーブルそのものが取り外し・載せ替えできる仕様なので、複数の機械で汎用的に使用することも可能です。
ファナックの工作機械に適した製品の仕様詳細は、下記カタログをご参照ください。
▶ FANUC×kitagawaソリューション