電気自動車(EV)需要の高まりを受けて、ここ数年で価格が高騰している“銅”。2020年4月頃から上昇し、2021年5月には従来平均の倍近くにまで高騰しています。
そのような背景から、空調機器で使用される部品の銅からアルミ素材への代替えが活発になっています。ナイスタイランドでも銅を使った製品を取り扱っていますが、ここ数年でお客様から銅価格高騰によるお悩みが多く寄せられています。
そこで、今後更なる需要が見込まれている『アルミニウムフラックスコアードワイヤ』をタイで一貫生産できるよう、生産設備導入を決めました。移設完了は直近5年以内を目途としています。これらは主に、エアコンの熱交換器の接合で実績があります。銅からアルミへのシフトされる際の接合材として最適です。
これまでは上工程を日本で行い、それらを輸入してリング加工・スプール巻きなどの下工程をタイで加工して提供していました。今後上工程の設備をタイに導入していくことで、より柔軟的にお客様からの要望に応えられるようになります。
タイでここまでの製造設備を持っている工場は他にないでしょう。日本でもこのような生産能力がある工場は数社に限られています。当社タイ工場は日本と比べても引けを取らないほど生産能力が高く、二次加工設備に関しては日本より充実しています。今後は主な製造拠点を、タイへ移管していく可能性もあります。
ナイスの強みは単なる製品販売だけではなく、独自の接合技術を活かしたソリューション提案にあります。
本社ナイス株式会社では、ろう付などの接合設備も自社開発しています。そのため、技術知識、ノウハウが豊富です。カスタマイズオーダーいただいた製品は接合テストまで行い、 実際の加工作業で問題がないか、もっと改善できるところがないかを入念に確認してから納品させていただいています。
アルミフラックスコアードワイヤーの製造販売は2023年以降の開始を予定しています。銅からアルミへの切り替えでトータル製造コスト削減に寄与できるはずです。空調機器の接合でお悩みの方はまずはお気軽にご相談ください。
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